〔046〕三ノ沢岳 (2,847m)
    標高差:240m(分岐まで)
累積標高差:764m

2018年08月06日



長野県木曽郡大桑村
Road Map :中央道を駒ヶ根ICで下りて、県道75号線で菅の台バスターミナルへ向かう。
Route Map:シャトルバス、RWで標高2,612mの千畳敷駅まで行き、千畳敷駅から登り始める。
登り:2時間48分(標準タイムは2時間45分)
下り:3時間00分
(下りとは言え、登りの方が多い)
累計:6時間11分
(休憩時間含む)
ウィキペディアから
 木曽山脈(中央アルプス)の主稜線上にある宝剣岳から南西方向に延びた尾根上にある標高2,847mの山。
山体すべてが長野県に属し、木曽郡上松町と大桑村にまたがる。 地形図では「三沢岳」と表記されているが、三ノ沢岳が用いられることが多い。
  1967年(昭和42年)7月に駒ヶ岳ロープウェイが開通したことに伴い、訪れる登山者が増加した。
主稜線から木曽側に外れた稜線上にあることから、木曽駒ヶ岳と比べると訪れる人の数は少ない。
山頂には花崗岩が積み重なりそこからは木曽駒ヶ岳、空木岳、乗鞍岳、御嶽山などの展望が広がる。
標高2,847mの日本で46番目に高い高峰であるが、木曽山脈の主稜線から外れた箇所にあるため、中央アルプスの縦走を行う登山者が立ち寄らないことが多い。
さんのさわだけ
  これまで木曽駒ヶ岳には2回登っており、極楽平付近からは独立峰に見える端正な ”三の沢岳”に登りたい思いがあった。 ”三ノ沢岳”が日本百高山に入っており、日本で46番目に高い山と知り、ますます登りたくなった。 日本百名山を知らないハイカーは居ないと思うが、日本百高山のカテゴリーを知っているハイカーは殆ど居ないと思う。 多くは困難な場所にあるので、日本百高山を目指すハイカーは少ない。
その中でも ”三ノ沢岳”は登り易い日本百高山になると思う。
日本百高山』  日本百高山の中では比較的、登り易い山であったが、下山時に登りが多い山は疲れる。
日本百高山に戻る
平日のシャトルバスの始発は7時15分のはずだが、今日は6時半にはバスが出ると言う。 バス待ちの先頭集団に並ぶ。運賃はRWと合せて往復\3,900也。
昨日は菅の台バスセンターの駐車場(\600)で車中泊した。
早朝の5時には6割方の駐車状況であったが、その後、どんどん車がやって来た。
バスは後部座席に座ったので、バスを下りるのが遅れて、始発のRWに乗ることが出来なかった。 RWも平日は30分間隔であるが、今日は9分間隔運行となっており、9分後には第2便のRWに乗ることが出来た。
臨時バスまで出してくれて、6時25分の第一便に乗ることが出来た。
滝の写真を色々撮りたかったが、ゴンドラ内は定員一杯で動きが取れず良いアングルでの写真は撮れなかった。 滝見だけで来る必要がありそうだ。
駒ヶ根RWは、これまで往復で4回乗っているが、こんな大きな滝があるとは気付かなかった。 これは ”大滝”らしく、”日暮の滝”は千畳敷駅から遊歩道で見に行けるらしい。 下山後、時間に余裕が出来れば遊歩道で ”日暮の滝”に行って見たい。
7時10分に千畳敷駅に着く。バスもRWも土日の時間表で運行をしてくれたので、1時間の余裕が出来た。
何と言う良い天気か、日焼け止めを塗っておく。
やはり、極楽平に向かうハイカーは少なく、ここから登るのは縦走組が多い様だ。
これまでは千畳敷から乗越浄土の崖を登り、駒ヶ岳に行き、下りは極楽平から下ったものだが、今日は極楽平へ登り、極楽平から下る予定。
この天気がいつまで続いてくれるのか? 午後には例によってガスが上って来るのか?
まだ8時前なのに、陽射しが強く、風がないので汗びっしょりとなる。
早く稜線に出て涼しい風を受けたい。
下りしか使ったことのない登山道なので初めて登りのきつさを味わう。
目の前には今日の目的地 ”三ノ沢岳”が聳えている。
35分程で ”極楽平”に着く。 これで風が通る稜線歩きが出来る。
”三ノ沢岳”への登山道を確認すると、思った以上にアップダウンがあり、累計標高差がかなりありそうに見える。
空気が霞んでおり、バッチリとは見えないが、御嶽山も望めた。
千畳敷駅から ”宝剣岳”を見た時、左側にいつも見えている名無しピークを見る。このピークには山名が無いのか、あるなら教えて欲しい。
あの岩山の近くに ”三ノ沢分岐”があるはず。
RW駅から45分で ”三ノ沢分岐”に着き、3分程、お茶休憩をする。
8時丁度に ”三ノ沢岳”の登山道に入る。 分岐からの標準時間が2時間となっているので、自分の体力の度合いが判り易い。
”三ノ沢分岐”が見えて来た。 極楽平からここまではほぼ水平道なのに疲れた。これまでこんなことはなかったが、お茶休憩をする。
分岐の直ぐ隣には ”宝剣岳”が聳えており、中岳、駒ヶ岳もばっちり見えていたが、今日は行く予定は無し。
分岐から下って行き、岩峰の横を通って行く。 ”三ノ沢岳”は分岐点より37mも低く、最鞍部までは226mも下る必要がある。
山に登っているのか下っているのか微妙な山である。
2週間前に登ったばかりの ”乗鞍岳”が霞んで見えていた。
景勝地になりそうなユニークな岩があった。 名付けて ”くさび岩”としておく。
下りの途中の1ヶ目の小さなピークを過ぎて、更に更に下って行く。 常に山頂が正面に見えているが、
これが精神的に良いのか悪いのか? 見えないより見えている方が良いかも知れないがサプライズが何も期待出来ない。
えげつない岩峰が数多く見られ、退屈する暇がない。
駒ヶ岳”には多くのハイカーが登っていることと思われる。
錆びて何が書いてあったのか判らない標識があったので ”最鞍部”かと思ったが、それより手前の ”鞍部”だった。 ピークを挟みながら、まだ下って行く。
3つ目の小さなピークに向かう。
小さなピークはカシミールの標高グラフに出てくれない。
2つ目の小さなピークを越えて行く。
更に鞍部に向かって下って行き、4つ目のピークに向かって登り返す。
標高グラフで見ると、鞍部と最鞍部はこんな感じになるのだが、目の錯覚なのだろうか、最鞍部が随分高い位置にある様に見える。
5つ目の小さなピークを越えて行く。
鞍部付近はハイマツが濃く、歩き難い。 多々、ハイマツの枝で体を突かれる。
振り返り、歩いて来た尾根筋の道を見る。 ハイマツが濃いのがよく判る。
おお! 前方、遠くに名峰 ”空木岳”が見えて来た。 まさに中央アルプスの光景である。
岩峰ピークは越えて行くことが少ないので、GPSで拾ってはくれない。
極小さな岩峰ピークが次々出て来るので、もう数えていられない。
時より、振り返り、戻り時の風景を確認しておく。
気温は23℃と高くは無いが、陽射しの強さで体感温度は38℃を超えている。
時折、谷下から冷風が吹きあがって来るのが、気持ち良い。
最鞍部に着き、後は標高差226mを登り続けるだけであるが、かなり疲れており、
東京からのおばちゃんハイカー2人に追い付かれ、抜かれてしまった。
登り続ける道であるが、勾配が緩いので、これまでより楽に感じた。
ケルンがあるのは知らなかった。早くもハイカーが下って来たので話ししてみると同じRWに乗っていた人だった。 ちょっと前ならこんなに差を付けられることは無かったのに・・・ と悔やんでも若さは戻って来ない。
空荷で登って来た若者2人も山頂目指して登って行ったが、
三角点は山頂岩峰の向こう側にあり、この道は遠回りだった。
山頂直下の水平道になると、沢山の踏み跡が出て来る。
道が増えたが、道標も目印も何も無い。ここは真っ直ぐが正解であるが、
岩峰の山頂に向かう道に入ってしまった。
山頂に登ってみると、山頂に間違い無いのに、山頂表示は何も無く、通常、岩にペイントされている印も
まったく無かった。 岩峰から少し下ると三角点と山頂表示があった。
分岐からの標準時間と同じ2時間丁度で ”三ノ沢岳”(2,847m)に着く。
標準時間で登れて喜んで居られない。 標準時間を切るのが当たり前なのだ。
本当に疲れてしまい、山頂でゆっくりと朝飯にする。
折角の良い天気なので、山頂からの景色を一通り見ておく。 西方向には ”御嶽山”
南方向には ”三ノ沢岳”からの尾根が伸びていたのだが、登山道はあるのだろうか?
更に南方向には極楽平から続く縦走路の ”空木岳”が望め、とても縦走して行けるとは思えない。
北方向には通り過ぎて来た本当の山頂がある。
登り時に俺に追い付き、抜かして行った東京からのおばさんハイカーが下山して行った。 何か、自分の体力が情けない。
休憩序でに本当の山頂にもう一度登ってみる。 大岩に金属プレートが張付けてあったが、字が読める所まで行くのがしんどかったので、プレートに何か書いてあるのか読まずに下山する。
山頂で23分休憩して下山に入ると、丁度、老夫婦が登って来た所だった。
誰も来ない静かな山と思っていたが、合計20名程のハイカーが登って来た。
本当の山頂から低い地点にある三角点を見る。
本当の山頂は岩峰なので、三角点を立てることが出来ず、手を抜いたのだろう。
枝道が数ヶ所にあった水平道。本当は枝道が岩峰に登る正しい道なのだが・・・
下山らしく、最鞍部までは下り続けて行く。
最鞍部を通り抜けて、後は小さなアップダウンを繰り返して行く。
ケルンには2人の山ガールが休憩していたが、離れた所を通ったので挨拶出来ず。
登り時から気になっていたが、谷底から大きな沢音が聞こえて来る。
渓流なのか? 渓流瀑なのか? 長大な沢が見え、俺には渓流瀑に見えた。
奇岩を見ながら戻って行く。
登り下りの登山道であるが、登りの頻度が増えて来る。
横から見るとまったく違う形状に見える奇岩。
テッペンを通る小さなピーク。
分岐点は岩峰ピークのまだ先、この先からは登り一方に転じる。
2時間07分にて ”三ノ沢分岐”に戻る。 登り時より下り時の方が時間が掛かってしまったが、下り時の方が標高差が大きいので、体力の問題ではなさそうだ。
この岩峰ピークは迂回してくれるが、登りには変わらない。
登り時も眺めた分岐の直ぐ横に聳える ”宝剣岳” 15分もあれば登れるのだが、予定通り、今日は登頂を止めておく。
確か山頂は四畳半程しかなく、既に多くのハイカーで一杯の様だ。 夏山の定番通り、ガスが上って来た。
登りの方が多かった下山2時間07分で ”極楽平”に戻る。 後は千畳敷駅まで下り続けるだけだ。 もう昼を過ぎているのに若い娘が一人で登って来た。
”極楽平”へ戻って行く。
後は下山するだけなのでガスが上って来ても涼しくなるので歓迎すら出来る。
'12年10月にここを下山路に使った時には思わぬ積雪になっており、踏み固められた雪道をアイゼン無しで下ったので相当怖い思いをした記憶が残っている。
最後の下りで転ばない様に気を付けて歩いていたのに、倒れた鉄杭で思いっ切り、むこうずね(弁慶の泣き所)を打ち付け、しばらく半泣きする。
ガスは無くなり、RWの千畳敷駅がはっきり見える様になった。
”三ノ沢岳”からの下山3時間丁度、累計6時間11分で千畳敷駅に戻る。
RWは9分間隔で運転してくれているが、ハイカーと観光客で混雑しており、RWは1本分待たされた。 平日でもこれだから土日祭日は相当、混雑すると思われる。
三ノ沢岳
  日本百高山のカテゴリーを知らなくても、日本百名山、三百名山を目指している内に多くを
登頂してしまうものだが、残りの多くは縦走して狙って行かないと行けない所にある。
その中でも ”三ノ沢岳”は比較的登り易い山で、縦走しなくても行くことが出来る。
日本百高山とは標高の高い山を順番に並べただけなので、100番目の山でも標高は2,667mあり、”三ノ沢岳”の標高は2,847mで46番目の山となっている。 全ての山が高山帯となるので、全ての山が大展望だと思われる。(そんなに登っていないので、あくまでも予想。)
アサヨ峰は中止する
  簡単に登れるはずの ”三ノ沢岳”でも体力的に堪えたので、それ以上の体力が必要と思われる ”アサヨ峰”は止めておいた方が無難と判断して中止とした。今日の様な疲れてしまう猛暑日を避けて涼しくなってから行きたいと思っている。
今日の温泉
  高速道路で仮眠する可能性があるので、昨日と同じ ”こぶしの湯”\510で汗を流して着替えて、帰路に付く。 平日の高速道路は混むことは無くスイスイと帰れた。
'18年長野県遠征
 08/05:大深沢の滝あずき洗いの滝不動滝桃里の滝桑原の滝
 08/06:三ノ沢岳
 08/07:アサヨ峰(中止)